剧情简介 : 市役所の生真面目な公務員元宮が犯罪の臭いを嗅ぎ取り、妄想と紙一重の危うさで、女性を守ろうと素人探偵を演じはじめる。まず冒頭が素晴らしい。森の木々をなめるキャメラが重ねられるうちに、アイリス画面になり、バードウォチングの公務員の視点へと導かれる。ここで、覗き見るという主題が提示され、やがて婚姻届を出しにきた女性を監視するため、隣のマンションの屋上へと登るのである。そこから覗かれる彼女の部屋が何とも鳥籠のようであり、電話でのやり取りとあいまって、倒錯的な距離の意識にどきどきさせられる。寝たきりの実の娘の身代わりのような擬似的な父娘関係が進行していく。アメリカ映画というより、フランス製ノワールに近しい感触は、栗本慎介の持ち味なのだろう。濃密なサスペンスに酔わされる一篇である。